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さいたま『首都圏格差シリーズ』憧れの街の意外な現実

平成の大合併(がっぺい)を経てさいたま市中央区となった旧与野市。その存在は県都浦和と県の中心都市大宮の間に挟まれ、まったく目立つことがなかった。しかも合併前の段階で全国で6番目に小さい市でありながら、県内には全国最小の蕨(わらび)市と2番目に小さい鳩ヶ谷市(はとがや)があったことで、弱小都市というカテゴリーすらそんなに注目されることはなかった(埼京線開通前は鉄道駅不毛地帯だったことの方が、もしろ有名だった)。土着(どちゃく)の旧住民には「鉄道が敷設させるまでは浦和や大宮より人口が多くの街が栄えていた」自負(じふ)があるものの、与野の存在感の薄さの前にはどうすることもできず、歯噛みするほかなかった。

それだけに、平成の大合併で旧市域が「さいたま市中央区」となったことは、実態が伴っている(ともなっている)かどうかという疑問はあるものの、住所表記上はおよそ一世紀半ぶりに浦和と大宮を押し退けてセントー返り咲いた訳で、与野旧住民にとってはようやく溜飲を下がることができただろう。

この街のどこに文化の香りが漂っているのか?

さいたま市が浦和市、大宮市、与野市の合併協議(きょうぎ)の顛末(てんまつ)を書いたところで、地域の住みやすさが浮き彫りになる訳でもないので割愛(かつあい)するが、大都市に挟まれた弱小与野がとった戦法(せんぽう)は巧妙だった。分がありそうな浦和に味方(みかた)することで結果的にさいたま新都心の中心を手に入れ、「行政の浦和、経済の大宮、文化の与野」という立ち位置を得ることで天下3分の計を実現したのだ。

では、「文化の与野」がいかほどのものか。
中央区に所在する文化施設は、彩の国(さいのくに)さいたま芸術(げいじゅつ)劇場(げきじょう)、さいたまスーパーアリーナ、図書館が分館も含めて3館、それにコミュニティセンターが4か所。個人(こじん)経営のギャラリーはかろうじて3軒ほど発見したが、美術館、博物館の類いは1つもない。果たしてこれが「文化の与野」の正体(しょうたい)である。唯一(ゆいつ)書店については、県下(けんか)最大規模(きぼ)のブックデポ書楽やイオンモール与野にはヴィレッジヴァンガードもあり、汚名(おめい)返上(へんじょう)といえなくもないが、店舗数自体は多くない。そもそも「文化の与野」は、たまたま旧市内にさいたま芸術劇場があったことから始まったもので、実態なんて伴っちゃいないのだ。

文化は金にならない、と思っている人がいまだに多い。でもその認識は正しくもあり間違ってもいる。ぶぎん地域経済研究所の試算によると、中央区にあるさいたまスーパーアリーナの経済波及(はきゅう)効果は年間で394億円、3644人の雇用(こよう)を生み出す効果があるそうだ。もちろんこれは、交通アクセスがいい巨大イベント会場だからこその成功例であり、儲からない文化施設だってある。ただ、せっかく文化都市を標榜(ひょうぼう)しているのだから、行政が本腰を入れて策を打ち出してもいいんじゃないかと思うのだ。

中心市街(しがい)が転移(てんい)して街全体がボヤけている

冒頭にも書いたように、旧与野しはとても小さい街だった。それは仕方がないことだけれど、小さな街でありながら発展する場所が時代の経過(けいか)と共にあちこち移動してしまったことは、悲劇(ひげき)というほかない。江戸時代に宿場町として発展し盛大(せいだい)に市が立った場所でもあった本町通り沿いの旧市街、昭和に入ってから与野駅の開業や国道17号の整備で遅れて発展した落合(おちあい)エリア、それに加えて平成に入ってからはさいたま新都心という新たなエリアが発展中である。中心市街が移り変ってってしまうと、街の賑わい(にぎわい)が分断され旧市街が廃れてしまう。それは決していいことではない。

さいたま新都心駅西側一帯は中央区に所在する。合同庁舎、病院、ホテル、そしてイベント会場と様々な形て人が集まる施設が整っている。そこに集まる人たちに向けて、何がアピールできるか考えた時、何百年と変わらず栄えている中心市街と、寂れた旧市街ばかりが目立つ街並み(まちなみ)では、やはり前者のほうが魅力的に見える。中央区の存在感がいまひとつなのは、大宮と浦和の二大都市に買い物や遊びも依存できるロケーションも然りだが、そういったことも影響している気がする。

憧れ(あこがれ):1.憧憬;向往。(あこがれること。)

挟まる(はさまる③)【自动词・五段/一类】
1.夹,卡。(物と物との間の狭い所にはいる。)2.夹。处在两个主人或两个对立者之间。(二つの主となるものや対立するものの間にはいる。)
思われる(おもわれる):1.被看作,被认为,人们认为;被思慕。(ひとにそう考えられる。)2.总觉得,总认为,看来。〔…のようだ。〕3.可以认为,能够认为。〔納得できる。〕
敷設(ふせつ):1.【他サ】 ;敷设,铺,架设,安设,施工,修筑,建设。(決められた所に設備を施し、目的通りの機能が発揮出来るようにすること。)2.同:布設

栄え(はえ/さかえ):
はえ:1.光荣。(はえること。はえるさま。目にうつる感じのよいこと。光栄。ほまれ。)
栄え:1.繁荣,昌盛,兴旺;光荣,荣华,荣耀。(さかえること。繁栄。繁昌。)

歯噛み(はがみ):1.咬牙切齿。(〔おこったり悔しがったりして〕歯を強く噛み合わせること。)
それだけに:1.正因为如此。(その事情に相応して。そうであるからいっそう。 )
押し退ける(おしのける):【他动词・一段/二类】1.推开;排除;打败

返り咲く(かえりざく):【自动词・五段/一类】
1.(一年内)再度开花。(春の花が小春日和の暖かさに、時節でないのに再び咲く。狂い咲く。)
2.恢复工作,官复原职,东山再起。(一度引退した者や、勢力・地位などの衰えていた者が、再び以前の状態に戻る。)

溜飲(りゅういん)を下(さ)がる:【惯用句】1.(把不满、怨恨发泄出去后)心情畅快。(胸をすっきりさせる。不平・不満・恨みなどを解消して、気を晴らす。)
漂う(ただよう):【自动词・五段/一类】1.漂,飘荡;洋溢;露出;徘徊。
浮き彫り(うきぼり):【名词】1.浮雕。刻画,使形象突出。2.刻画出,描绘出,突显出 → 浮き彫りにする【惯用语】1.刻画出;反映出
分がある:【惯用句】1.有希望取胜。(情勢が有利である、優勢である、うまくいきそうな具合である、といった意味で用いられる表現。)
かろうじて:1.好不容易才……,勉勉强强地。
果たして:【副词】1.果然。2.果真;真的;到底;与表示疑问、假定的词一起使用。
正体(しょうたい):1.意识,神志。2.原形,真面目,本来面目。
ブックデポ書楽:埼玉県 さいたま市 中央区のアルーサ北与野にある大型書店
イオンモール(AEON MALL)
ヴィレッジ:1.【英】village ;乡村, 村庄, 村落
ヴァンガード(VANGARD)
汚名(おめい):1.污名;臭名。(不名誉な評判。悪名。)
いまだに:1.仍然,还(多接否定语)。
波及(はきゅう):【名・自动词・サ变/三类】1.波及,影响。
儲かる(もうかる):【自动词・五段/一类】1.得便宜,捡便宜 2.赚钱,赚。
本腰(ほんごし):1.鼓起干劲,认真努力。(本格的に物事にとりかかる。→
本腰を入れる:【惯用句】1.拿出真正的干劲儿,正经地干,认真地干。(真剣になって物事をする。)2.同腰を入れる
冒頭(ぼうとう):1.(文章、谈话等)开头部分。2.引子,开场。
移(うつ)り変わる:【自动词・五段/一类】1.变迁,变化。
賑わい(にぎわい):1.热闹,繁华。(にぎわうこと。)
分断(ぶんだん):【名・他动词・サ变/三类】1.分割,切断,截断。分开后个别处置。分成零零碎碎。(分けて別々にすること。分けて切れ切れにすること。)
廃れる(すたれる③):【自动词・一段/二类】1.衰微,衰落,(被)淘汰。2.过时,不再流行。
合同(ごうどう):【名・自他・サ变/三类】1.联合,合并。2.迭合。
庁舎(ちょうしゃ):1.官署的建筑物。(官庁の建物。役所の建物。)
整う(ととのう③):【自动词・五段/一类】1.匀称,均匀;完整。2.整齐协调。

アピール:【名・自他・サ变/三类】
1.【英】appeal;呼吁,控诉,告…书,诉诸社会舆论及人们的同情心,唤起舆论的运动。
2.【英】appeal;吸引,引起人们的兴趣。
3.【英】appeal;(有)魅力,打动人心。

寂れる(さびれる):【自动词・一段/二类】1.冷落,凋零
町並み(まちなみ):街並み:1.街道,街上(房屋的排列情况)。(遠くや高みから眺めた時に立ち並んで見える家々。)
然り(しかり):【自动词・サ变/三类】1.然也。是这样。(そうである。そのとおりだ。感動詞的に使うことがある。)

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