二十四節気・七十二侯・小満はどんな時期
21日からは24節気「小満」、七十二候「蚕起食桑(蚕起きて桑をはむ)」。
立夏(りっか)は夏の始まり、大寒(だいかん)は一年で最も寒い時期など、その字からどんな季節なのか、なんとなく想像できる暦(こよみ)もありますが、今回の小満って一体・・・
そこで今回は、小満がどんな時期などのかを紹介します。
万物(ばんぶつ)が活き活きする時期
気候が良くなるこの時期は、草木(くさき)を含むあらゆるものが成長し、やがて天地に満ち始めるということから「小満」と名付けられたようです。
また、秋にまいた麦(むぎ)が無事(ぶじ)に穂(ほ)をつける時期であり、その姿を見てポットする(少し満足する)というところから、小満と言われるようになったという説もあります。
蚕が成長する時期
今回の七十二候は「蚕起食桑」ということで、孵化(ふか)した蚕が桑の葉を食べて、スクスクと成長する頃だと伝えています。
「蚕は…ちょっとにがてだなぁ」
特に女性はそんなふに思ってしまうかもしれませんが、蚕は私たちの生活に大きく貢献しているんです。
蚕と切っても切り離せないのが、マユから作れる絹(きぬ①)!パワダー状にして、化粧品や食品に使われていたり、絹糸(けんし①)は医療用道具としても活用されてます。また、上質な絹糸を使った服は、肌に優しいだけでなく、通気性や吸湿性に優れています。
気温と湿度が高くなってきた今の時期にはまさにぴったりな素材ですね。
衣替え(ころもがえ)の時期
昼間はまるで夏を思わせるような陽気となる今の時期、着る服もだいぶ薄着になってきましたね。
6月1日から学校などでは夏服への移行が始まります。今では特に行事(ぎょうじ)という扱いではない衣替えですが、昔から宮中(きゅうちゅう)行事になっていたことをご存知ですか。
衣替えは中国かあ伝わったもので、平安時代から宮中行事として日本にも定着し始めます。
最初は貴族社会のみで行われていましたが、徐々に武家(ぶけ)社会や庶民の間にも広がり始めました。また、今では一年に2回が一般的にですが、江戸時代では四季(しき)に合わせて衣替えを行っていたので、一年に4回あったそうです。
明治時代になると、和服だけではなく洋服を着る人も増え、今のように6月と10月の2回衣替えを行うようになりました。
収納(しゅうのう)場所の掃除やしまう衣類の洗濯など、衣替えは大変な作業ではありますが、湿度が高くなる梅雨の前に済ませておきたいですね。
ただ、もう少しすると冷房を使用する時期になります。冷え性の方は、膝掛けやや上着(うわぎ)を全てしまわず、数枚を取り出しやすいところに収納しておくことをおすすめします。
走り梅雨の時期
走り梅雨とは、5月の中旬から下旬頃、本格的な梅雨に入る前に愚図ついた(ぐずついた)天気が続くことです。
グラフは、1981〜2010年の30年間の東京の降水量の平年値を表したもの。これを見ると16日〜24日の降水量が多くなっていることがわかります。
通常であれば、走り梅雨の後は晴天(せいてん)となり、その後本格的な梅雨となります。ただ、走り梅雨が長引くと、そのまま本格的な梅雨に突入することもあります。
毎日雨ばかりの梅雨のことを考えると、非常に憂う(うれう)つな気分になりますが、その先に待っている新しい季節の始まりに想いをはせると、ちょっと前向きになれるかもしれません。
愚図つく[ぐずつく] [guzutsuku] ◎
【自动词・五段/一类】
1.磨蹭,磨烦,动作迟缓,拖延。
2.不开晴,阴天,不爽,不舒展。